生理周期が39日以上かかる生理を希発月経、3か月以上生理がこないものを続発性無月経といいます。
多くは、ホルモンバランスがくずれることによって起こります。
思春期では卵巣機能がまだ発育段階のため無排卵によるものが多いです。
その他、過度な運動・ダイエットによる短期間での急激な体重減少、ストレス、下垂体腫瘍、薬剤が原因のこともあります。また、妊娠による無月経の可能性もあるため注意が必要です。
【治療】
無月経の種類や原因、年齢により治療法は異なりますが、長期間の無月経は今後の妊娠への影響もありますので早めに受診しましょう。
【症状】
生理痛が一番多く、腰痛、お腹の強い張り、嘔気、頭痛、食欲不振、イライラ、下痢症状など様々あります。
【検査】
子宮筋腫や子宮内膜症が原因のことがあるため、超音波で子宮・卵巣に異常がないか確認します。
【治療】
鎮痛剤、漢方、低用量ピル、ミレーナなどがあります。身体を温めたり、適度な運動によって血行を良くしたり、十分な睡眠も大切です。
生理の約1週間前から始まる精神的、身体的症状で、生理が始まると軽くなっていきます。
【原因】
主に女性ホルモンの急激な変動や生活環境・ストレスなどが関係しているといわれています。
【症状】
精神的症状:抑うつ、怒りの爆発、易刺激性・いらだち、不安、混乱、社会的ひきこもり
身体的症状:乳房痛・張り、腹部膨満感、頭痛、関節痛・筋肉痛、体重増加、手足のむくみ
過去3回の連続した生理周期の生理5日前に、精神的・身体的症状のうち少なくとも1つがあればPMSと診断できます。精神症状が主体で強い場合はPMDDと呼ばれます。
【治療】
・症状日記をつける
症状を事前に予測しうまく対処できるようになることがあります。
症状以外に、どれくらい続いたか、いつ頃にその症状が起きたか、薬を飲んだなど。
・生活指導
規則正しい睡眠、生活リズム、バランスの良い食事、適度な運動、リラックスできる方法をみつけることも症状改善につながります。
・薬物療法
漢方療法、サプリメント(当院ではトコエルの取り扱いがあります)、低用量ピル、対症療法、鎮痛剤、利尿剤、吐き気止め、整腸剤、抗うつ薬など。
総経血量が140ml以上で過多月経といわれています。しかし、実際に出血量をはかることはできないので、例えば1時間ナプキンがもたないなどの症状や、貧血などで判断します。
【原因】
子宮筋腫、子宮内膜症(子宮腺筋症含む)、ホルモンの異常、血液が固まりにくい病気など
【治療】
低用量ピル、ディナゲスト、ミレーナ、偽閉経療法、外科的手術など
子宮内に黄体ホルモンを持続して放出する子宮内システム(Intra Uterine System:IUS)です。
妊娠可能な年齢女性の5-8%にみられ、生理不順や不妊の原因になることがあります。生理不順に加え、超音波上左右の卵巣に多数の小嚢胞を認め、ホルモン検査で異常値を認めると多嚢胞性卵巣症候群と診断されます。
【原因】
脳下垂体と卵巣から分泌されるホルモンバランスの乱れや、男性ホルモンの増加により卵胞の発育や排卵が障害されると考えられています。
【症状】
生理不順、排卵障害、不妊症、ニキビ、多毛、肥満など。
【治療】
低用量ピルを含めたホルモン治療、肥満があれば減量、現在妊娠を希望される方は排卵を誘発する治療などを行います。